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カンボジア旅行記3 -「アンコール美術の至宝」バンテアイ・スレイ

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ながらくお待たせいたしました! ここから真の遺跡観光が始まります!
天気が悪かったこともあり写真が暗めなので、ぜひ精巧さをご覧いただく場合は写真を拡大してみていただくとご確認いただけるかと思います。

バンテアイ・スレイ - アンコール美術の至宝

バンテアイ・スレイは、ヒンドゥー教寺院の遺跡です。
バンテアイ=砦 スレイ=女性
ということで、女の砦という意味だそう。とにかくレリーフが美しいということで、訪れたい遺跡の一つでした。
この遺跡はは以下のマップのように公園のように整備されていましたが、お天気も悪い、時間もあまりないということで、遺跡のみ見学に行くことにしました。

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面白い年代表がありました。
バンテアイスレイは、アンコール王朝初期の遺跡で、アンコールワットよりも約200年程前の遺跡です。900年代の建築物で、日本でいうと平安時代でしょうか。

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バンテアイ・スレイに着いたとき、アジアの雨季らしい空模様でもうすぐスコールがくる!といった感じでした。

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この遺跡は赤い砂岩でできているため、青空とのコントラストで燃えるような風景を想定していたのですが、ぽつぽつ雨が降り始めている状況ではそれは叶わずでした。

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土の道路は真っ赤。どのような遺跡か期待が高まります。
しばらく歩くと、見えてきました! はふ!
私はすっかりこの東門でノックアウトです。まだ遺跡の門もくぐっていません(^^;;

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先日行ったボルブドゥール遺跡は、以下のようにいろんな色の石が組み合わせで作られたまるで寄木のような感じでそれが美しかったのですが、このバンテアイ・スレイの赤い砂岩で作られた門の一体感がたまらないっ。石と石の継目が目立たないってすごい!

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※ボルブドゥール遺跡

 

砂岩は細かいレリーフに向いているとのことで、とにかくレリーフが美しい(T_T
柱ですらレースのようなレリーフが入っているんです。

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ヒンドゥー教の遺跡では,神様方は壁画として描かれていることが多いですが、
リンガ、ヨニ、ナーガは像として多くみられます。

  • リンガ
    シヴァ神の象徴として男性生殖器をかたどった図や像で繁殖を象徴
  • ヨニ  
    女性生殖器をかたどった図や像で豊穣を象徴
  • ナーガ 
    蛇神。毎年脱皮することから不死の象徴

参道の両側にはリンガを模した脊柱が並んでいます。 

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こちらがヨニ(女性生殖器をかたどった図や像で豊穣を象徴)

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石を積み上げただけの工法では経年による倒壊はさけられず、木の支えがいたるところにありました。 

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ここアンコール遺跡では、↓のような窓がたくさんあります。連子(れんじ)状窓というらしいです。美しいです。

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前置きはこれくらいにして、美しいバンテアイ・スレイの写真を連投いたします。

解説は地球の歩き方を参考にさせていただきました。

 

ヴィシュヌ神の化身「ナラシンハ」が阿修羅王を組みふし、殺そうとしている。
地球の歩き方 アンコール・ワットカンボジア 2017~2018」より

  • ヴィシュヌ神
    維持者・守護者とされる神。怪鳥ガルーダに乗り4本の手をもつ。海洋地域との結びつきが強い

まわりの彫刻がとても精巧で美しいです。ため息しかでてきません。

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ということは、こちらは「ナラシンハ」に勝った阿修羅王??

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カーラの口からでてくるマカラ

地球の歩き方 アンコール・ワットカンボジア 2017~2018」より

  • カーラ
    時間を象徴する神。死者の王である「ヤマ」の別名もある。 仏教では死者の王として閻魔王に相当
  • マカラ
    水中および地上にある生き物の象徴で、唐草模様状の表現によって植物、つまり地上を象徴

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柱の装飾も美しいです。

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ヴィシュヌ神の妻ラクシュミーが象の聖水で身を清めてもらっている。下部にはガルーダナーガが描かれている。

地球の歩き方 アンコール・ワットカンボジア 2017~2018」より

  • ヴィシュヌ神
    維持者・守護者とされる神。怪鳥ガルーダに乗り4本の手をもつ。海洋地域との結びつきが強い
  • ラクシュミー
    ヴィシュヌ神の神妃、富と幸運の女神。北伝仏教では吉祥天。
  • ガルーダ
    ヴィシュヌ神の乗り物で聖なる鳥。体は人間で頭、くちばし、翼、爪は鷲の姿ナーガ(蛇神)の天敵。

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ラーマーヤナ」の一節。さらわれたシータ姫を探してラーマ王子が森へ入ると、サルの王スグリーヴァが泣いていた。理由を聞くと、兄ザルに妻を奪われ、王の座も奪われたと言う。気の毒に思ったラーマ王がスグリーヴァに加勢した。中央が争うサルの兄弟、右側から矢を射るのがラーマ王子。この戦いで買ったスグリーヴァがサルの王の座に戻り、今度はラーマ王子を助ける。

地球の歩き方 アンコール・ワットカンボジア 2017~2018」より

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瞑想をするシヴァ神と妻のウマ。その時バラモン僧が争いをはじめ世界は混乱に陥った。ウマは瞑想をやめたが、シヴァ神が瞑想をやめないので、ウマは愛の神カーマにシヴァ神の瞑想をやめさせるように頼んんだ。応じたカーマが弓矢でシヴァ神を狙ったその時、シヴァ神は額中央の第三の目から光を発し、カーマを焼き殺してしまった。ウマは自分のせいだと嘆き、シヴァ神にカーマをよみがえらせてもらった。このときよみがえったのはカーマの魂のみだが、愛の神の魂は消滅せずによみがえったことから、世界中の誰にでも愛は存在するとされている。

地球の歩き方 アンコール・ワットカンボジア 2017~2018」より

  • シヴァ神
    破壊・再生をつかさどる神。リンガの形でまつられることも多い。山岳地方との結びつきが強い

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踊るシヴァ神。左側に座っているのはカリーカラミヤという女性。たいへん美しい王妃であったが、王が亡くなったあと、あちこちの王がこの女性を奪い合い争った。売れ板カリーカラミヤは自分の魅力、美貌を破壊してくれとシヴァ神に頼み、シヴァ神は望みを聞き入れ美貌を破壊してしまった。右側では雷神インドラ神が太鼓をたたいている。

地球の歩き方 アンコール・ワットカンボジア 2017~2018」より

  • シヴァ神
    破壊・再生をつかさどる神。リンガの形でまつられることも多い。山岳地方との結びつきが強い

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魔王ラーヴァナがシータ姫を誘拐するところ(「ラーマーヤナ」の一場面)

地球の歩き方 アンコール・ワットカンボジア 2017~2018」より

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最も美しいとされる塔門のレリーフカーラの上に座るヴィシュヌ神

地球の歩き方 アンコール・ワットカンボジア 2017~2018」より

  • カーラ
    時間を象徴する神で、死者の王である「ヤマ」の別名もある。仏教では死者の王として閻魔王に相当
  • ヴィシュヌ神
    維持者・守護者とされる神。怪鳥ガルーダに乗り4本の手をもつ。海洋地域との結びつきが強い

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蛇神ナーガ。

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2017年9月23日現在、中央祠堂付近はロープがはってあり入れません。
東洋のモナ・リザと呼ばれる女神像のレリーフが有名なのですが、私は目が悪くてどうも”本当”の東洋のモナ・リザは見つけられなかったようです。どこにいたのだろう?

 同じ構図の女神さまは見つけられたのですが(下)、1923年にフランス人作家のアンドレ・マルローが盗み出そうとした秀逸な女神さまそのものは見つけられませんでした。あぁ、くやしい(T_T

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遺跡のサイズとしては小規模ですが、レリーフが素敵なのでかなりの見ごたえがあります。

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レリーフばかりに目がいってしまい遺跡全景の写真がほぼないことに気が付きました。

ここからは全体の写真を何枚か載せたいと思います。

「アンコール美術の至宝」と言われるだけに、本当に本当に精巧で繊細で美しいです。しかし・・この時点でアンコール・ワットなど他の遺跡を見ていない私は、この遺跡の精巧さが他の寺院でも見られるもんだ、と勝手に思い込んでいました。実際はこの遺跡ほどの精巧さ、繊細さを見ることは他ではほとんどありませんでした。(>_< このあたりは旅行記まとめで触れたいと思います。

 

既に雨が降っており、赤い砂岩の色合いもしっとりしているような気がします。苔が青々している風景も雨季ならではなのかもしれません。
からっからの乾季はどんな色合いなんでしょうね。

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美しすぎる。。。

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写真の腕が悪いもので、素敵さを100%お伝えできていないのがつらいです。
やっぱりカメラほしい!

 

もう、土砂降りです。これぞスコーーーール! (^^;;
写真にも雨粒がうつっています。 雨で人は少なかったと思いますが、傘を持たずにじっくり鑑賞したかったなぁ。

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道もあっという間に洪水。

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今回、どの靴で遺跡を回るかとても悩みました。スニーカー?トレッキングシューズ?

雨季で足元が濡れる可能性、すべる可能性から、グリップ力があり速乾性があること、岩場やがたがた道を歩く可能性から、底がしっかりしていることが必要だなと思いましたので、私はトレッキングシューズ+山登り用の厚手ソックスを選択しました。

個人的には大正解でした。多少の水たまりなら気にせず歩けましたし、滑りもすくなく、快適でした。
もちろんビーチサンダルで巡っている方も、普通のスニーカーの方も、はたまたヒールの方もいらっしゃいました。脚力の自信度に合わせて靴を選ばれるとよいかと思います。

ちなみに、これプラスでCW-X(機能性スパッツ)をはいていたのですが、はっきりいってそんな重装備の方はほとんどいませんでした。(^^;;

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この後ロリュオス遺跡群へまいります。
あまりにバンテアイ・スレイの美しさを伝えたくて写真を多く載せてしまいましたので、ロリュオス遺跡群は別記事にしたいと思います。